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妊娠糖尿病に関すること

血糖値測定を行うときに気をつけることは?

 

血液を採取する場所で血糖値が違う

一般的には血液採取のため、指先に針を刺します。手のひらや前腕でも可能です。

小指付け根あたりでは指先に比べて、血糖値が約5~10%低く出ます。また静脈血(病院での採血でとる血)の血糖値が反映されるまで約15分ほど時間差があると言われています。

このため低血糖の判定や血糖値の変動をみる場合は、指先の血糖値をはかる方がよいです。

 

温度による影響

血糖測定器には適正に使える温度があります。(取扱説明書にかいてます)

機種によって異なりますが、おおむね10~40度が適正な温度です。

  • 適正な温度より極端に低い→実際の血糖値より高くなりやすい
  • 40度を超えるような高温→実際の血糖値より低くなりやすい

 

果物を触った指で採血すると血糖値が高くなる

果物をむいた手でそのまま血糖値を測定すると、見かけ上高くなってしまいます。採血する部分に付いた糖分は血糖測定の結果に影響してしまいます。

また、一部のハンドクリームを塗った状態で血糖測定を行うと見かけ上、高値または低値をしめすこともあります。

果物・ハンドクリームどちらもアルコール綿のふきとりだけでは完全に除けません。水道水で洗い流すことで除去できます。

血糖値をはかる前には水道水で手洗い→アルコール綿で消毒→よく乾燥をしましょう。

 

血糖値の測定について

血糖値を自分ではかることは、専用の血糖測定器と血液採取用の針を使って自分で血糖値をはかり日々の血糖値やその変化を知り、血糖値の管理に活かすことができます。

血糖値測定はすべての糖代謝異常のある妊婦さんに導入されるのが望ましいですが、保険適用になるのは一部です。

※保険適応になる場合

  • 75gのブドウ糖を飲む検査で2時間後の血糖値が200以上かつHbA1c6.5%未満
  • 75gのブドウ糖を飲む検査で基準を2回超えた
  • 妊娠前のBMIが25以上で、75gのブドウ糖を飲む検査で基準を1回超えた

血糖値測定の回数やタイミングに決まりはなく、日常生活での血糖値の推移を把握する、食事や運動などの血糖値目標を確認する、低血糖をおこしていないか確認するために行います。

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妊娠糖尿病の血糖値の基準

妊娠中の高血糖はお母さんと赤ちゃんにどう影響するの?

お母さんの高血糖は胎盤を通して赤ちゃんも高血糖になります。

お母さんは糖尿病の合併症のリスクを上げ、赤ちゃんには高血糖症と高インスリン血症に関係する病気のリスクになります。

妊婦さんの糖質の代謝

妊娠中は胎盤を通して赤ちゃんに十分な糖分をおくるためにお母さんの血糖値をあげようとします。複数のホルモンの影響でお母さんの血糖値を上げやすくします。

妊娠中のインスリン分泌が十分であれば、妊娠中から出産までお母さんの血糖値を正常に保ちます。

しかし、お母さんのインスリンを分泌する能力が低い場合、お母さんの血糖値が上昇します。

胎児の高血糖

胎盤にあるブドウ糖の運び屋によりお母さんから赤ちゃんにブドウ糖が運ばれます。この運び屋による働きにインスリンは関わらないのでお母さんが高血糖なら、そのまま赤ちゃんも高血糖になります。

高血糖の影響

①妊娠前から糖尿病だった

いつから血糖値が高い状態なのか、その間の血糖値の状態などによって妊娠による影響が違います。

②妊娠糖尿病

出産後に糖代謝異常に移行する可能性があります。

妊娠糖尿病と診断されたことがある女性は将来2型糖尿病にかかりやすくなります。また次の赤ちゃんを妊娠するときにも妊娠糖尿病になりやすいです。

高血糖が出産後の子供に与える影響

  • 赤ちゃんが大人になったときに糖尿病になりやすい
  • 先天異常
  • 巨大児LGA
  • 心筋肥大
  • 多血症
  • 肝臓機能低下
  • 低血糖症
  • 呼吸窮迫症候群
  • 低カルシウム血症 など

帝王切開、新生児低血糖、臍帯血cペプチド高値は血糖値が高いほどなりやすいので、血糖値を下げておくことが大事です。

血糖値の検査「HbA1c」ってなに?

妊娠中の血糖値の検査では、血糖値とHbA1cがよく使われます。

HbA1cについてはこちら

 

「糖尿病治療ガイド」では妊娠中の血糖値の目標は、

  • HbA1c:6.2%未満
  • 朝食前の血糖値:70-100㎎/㎗
  • 食後2時間の血糖値:120㎎/㎗

とされています。

 

妊娠中は、貧血や鉄剤の服用などの影響がありHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は

実際の血糖値よりも低めにでます。HbA1cは血液中のヘモグロビンと糖がくっついた物。ヘモグロビンの平均寿命は120日と長いので、現在の血糖値の状態を反映するものではありません。

 

日本糖尿病・妊娠学会によると、耐糖能異常がない妊婦さんの

平均HbA1cは5.0%、正常と考えられる範囲は4.4~5.6%です。

 

妊娠中の血糖値は、HbA1c、随時血糖値、GA(グリコアルブミン)をみて総合的に判断するのが望ましいとされています。

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妊娠中はインスリンが効きにくくなる

妊娠中はホルモンの影響などでインスリンが効きにくい状態にあります。

妊娠末期のインスリンの効きは、妊娠していない女性と比べて50~70%程度といわれています。

妊娠中にインスリンが効きにくくなる原因

  • エストロゲン
  • プロゲステロン
  • ヒト胎盤ラクトーゲン
  • コルチゾール

などのホルモンが増えることによります。

妊娠糖尿病の血糖値の基準値はどのくらい?

妊娠中はお母さんと赤ちゃんを守るために血糖値の管理が必要です。このため、2型糖尿病と比べると血糖値の基準は厳しめです。

食事や運動で目標達成できない場合はインスリン注射を導入する場合もあります。

学会によって異なる血糖値の目標

早朝空腹時 食前 食後1時間 食後2時間
日本糖尿病学会 70~100 120未満
日本産科婦人科学会 95以下 100以下 120以下
米国糖尿病学会 95未満 140未満 120未満

理想的には妊娠糖尿病の方全てが日常的に血糖値をはかることですが、医療保険の対象になるのは次の場合です。

  • 75gのブドウ糖を飲む検査で2時間後の血糖値が200以上かつHbA1c6.5%未満
  • 75gのブドウ糖を飲む検査で基準を2回超えた
  • 妊娠前のBMIが25以上で、75gのブドウ糖を飲む検査で基準を1回超えた

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、子供を作ることができる年令にある女性の6~7%にみられる比較的多い病気で、多嚢胞性卵巣症候群と妊娠糖尿病の関連も調べられています。

症状としては排卵障害があり、特有の卵巣所見(多嚢胞)とホルモンの異常(血中LH上昇、男性ホルモンの分泌が多い)があります。

外国の調査では、多嚢胞性卵巣症候群の70%にインスリン抵抗性がある、つまりインスリンが効きにくい状態にあると報告されました。

また、多嚢胞性卵巣症候群では2型糖尿病になる可能性が10倍も高くなります。

日本でされた調査でも多嚢胞性卵巣症候群の約30%でインスリン抵抗性が見られます。

多嚢胞性卵巣症候群の排卵障害は、多く出されたインスリンがIGF-1というホルモンを増やし、卵巣でアンドロゲンという男性ホルモンの産生が増えます。

アンドロゲンが増えたことで、卵胞での正常な卵胞の発育が抑制されたり、卵胞閉鎖が起こると想定されています。

妊娠糖尿病になりやすいのは?

次にあてはまる場合は、妊娠糖尿病になりやすいです。

  • 太っている
  • 血のつながった家族に2型糖尿病の人がいる
  • 妊娠糖尿病になったことがある
  • 多胎妊娠
  • 多嚢胞性卵巣症候群
  • 巨大児分娩の既往
  • 高齢出産

海外の研究ではBMIが25㎏/㎡以上だと標準体重(BMI22㎏/㎡)に比べて妊娠糖尿病に2.14倍なりやすく、BMIが30㎏/㎡以上だと標準体重に比べて妊娠糖尿病に3.56倍なりやすいです。

日本人は欧米人などに比べてインスリンを出す能力が弱く、肥満から妊娠糖尿病になりやすいことが考えられます。

妊娠糖尿病はどうやって診断されるの?

妊娠中はホルモンの変化や、インスリンが効きにくくなるなどの影響があるため、妊娠していない人と同じ基準では診断できません。

1.妊娠糖尿病

75gのブドウ糖を摂取する検査をして、次のうち一つ以上に当てはまる場合

  1. 空腹時の血糖値 92㎎/dl以上
  2. 75gのブドウ糖を摂取して1時間後の血糖値 180㎎/dl以上
  3. 75gのブドウ糖を摂取して2時間後の血糖値 153㎎/dl以上

2.妊娠中の明らかな糖尿病

つぎのいずれかを満たした場合

  1. 空腹時の血糖値 126㎎/dl以上
  2. HbA1c 6.5%以上

※ただし、空腹状態にかかわらず血糖値が200㎎/dl以上または、75gのブドウ糖を摂取して2時間後の血糖値が200㎎/dl以上の場合は、妊娠中の明らかな糖尿病の可能性があるため、1または2にあてはまるかどうか確認が必要です。


3.糖尿病合併妊娠

  1. 妊娠前にすでに糖尿病であると診断されている
  2. 確実な糖尿病性網膜症がある